【競馬データ】ヴィクトリアマイル勝ち馬の条件と優勝後の成績
マイル×牝馬という限定的な適性を探すこのレース。
GⅠの中でも比較的荒れやすいマイル戦ではありますが、人気薄にはほぼ激走データがあり、過去を遡ると見えてくるのも事実。
絶対能力のある馬が勝つのか、マイル適性がある馬が勝つのか過去の勝ち馬をご覧ください。
またこのレースを勝利した実力馬がその後どんな実績を残しているのかデータを深堀していきます。
ではヴィクトリアマイルの分析へ
人気
まずは当日人気別の成績を過去20年で見てみましょう
最も多いのが1人気の5勝でそこ以外でいうとほぼ気にしなくてもいいレベルです。
過去20年3人気からは優勝なし・2人気も2勝と1人気以外であれば4人気以下から優勝馬を絞ってみてもよさそう。
続いて前走人気別の成績をご覧ください
前走1人気がTOPも5人気までは横並びといった印象。
前走10人気以下からの優勝はないと言ってよさそうですが、5人気内で結果を出しての参戦であれば十分優勝圏内といった所。
前走レース
前走レース別に違いを見て行きましょう
阪神牝馬Sが5勝でTOPですが、
海外3勝、大阪杯2勝と適性外の能力馬が結果を残す年も多々あります。
基本的には阪神牝馬Sからのステップ経由が王道ではありますが、超有力馬が存在している年は変則ローテでも期待に応えるケースが多くあります。
キャリア
この時期のレースではキャリアが関係するのでしょうか
4歳～5歳馬が約9割を占めています。
6歳以上で優勝できたのは晩成型で覚醒したリピーターでしたね。
現状の牝馬状況を考えるとほぼ5歳以下に絞ってみてよさそうです。
産駒血統
トレンドを加味して過去10年に絞ります
サンデーサイレンス系が7勝と圧勝。
外国産ハービンジャーのみ現状データで拾えそうにありませんが、残る血統は東京1600mGⅠ優勝経験のあるクロフネ・ロードカナロアと分かりやすい。
トレンド血統のドゥラメンテやエピファネイアがどこまでマイル戦でデータに入れるのか注目です。
馬体重
東京コース・マイル戦で馬格は関係するのでしょうか。
過去10年422㎏～498㎏内で優勝馬が誕生しています
(中央値としては468㎏)
かなり幅がありますね、牝馬は馬格というより増減の方が重要なファクターですから馬体重の縛りはさほどなさそうです。
ただ500㎏以上の人気馬が敗れている事実が少なからずありますのでその辺りは予想に含めて良いかもしれません。
騎手別成績一覧
騎手のスキルに有利不利はあるのでしょうか。
※2024.05.06時点(赤字は引退騎手)
| ヴィクトリアマイル(20年) | ||
| 騎手 | 勝利数 | 所属 |
| Ｃ.ルメール | 3勝 | 栗東 |
| 戸崎圭太 | 3勝 | 美浦 |
| 内田博幸 | 2勝 | 美浦 |
| 横山典弘 | 2勝 | 美浦 |
| 吉田隼人 | 1勝 | 美浦 |
| D.レーン | 1勝 | ー |
| 幸英明 | 1勝 | 栗東 |
| 北村宏司 | 1勝 | 美浦 |
| 松岡正海 | 1勝 | 美浦 |
| 藤田伸二 | 1勝 | 栗東 |
| 武豊 | 1勝 | 栗東 |
| 蛯名正義 | 1勝 | 美浦 |
ルメール騎手・戸崎騎手の3勝はすごい成績ですね。
全体的にみても関東のジョッキーに偏っているデータとなっています。
関東騎手には注目です
ヴィクトリアマイル馬 GⅠ成績
最後に、ヴィクトリアマイル馬その後の成績を見て行きましょう。
過去20年を遡ってレース勝利後GⅠでどのような成績を残したのかデータで確認してみましょう
2023年ソングライン
| ソングライン | |
| 馬主 | サンデーレーシング |
| 調教師 | 林徹 (美浦) |
| 父 | キズナ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2023/06/04東京 | 安田記念 | 4 | 1着 | 芝1600 |
とにかくマイルで走りました
2022年ソダシ
| ソダシ | |
| 馬主 | 須貝尚介 (栗東) |
| 調教師 | 金子HD |
| 父 | クロフネ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2022/11/20阪神 | マイルCS | 2 | 3着 | 芝1600 |
| 2023/05/14東京 | ヴィクトリアマイル | 3 | 2着 | 芝1600 |
| 2023/06/04東京 | 安田記念 | 2 | 7着 | 芝1600 |
安定のマイラーです
2021年グランアレグリア
| グランアレグリア | |
| 馬主 | サンデーレーシング |
| 調教師 | 藤沢和雄 (美浦) |
| 父 | ディープインパクト |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2021/06/06東京 | 安田記念 | 4 | 2着 | 芝1600 |
| 2021/10/31東京 | 天皇賞秋 | 2 | 3着 | 芝2000 |
| 2021/11/21阪神 | マイルCS | 1 | 1着 | 芝1600 |
名マイラーであり名牝馬
2020年アーモンドアイ
| アーモンドアイ | |
| 馬主 | シルクレーシング |
| 調教師 | 国枝栄 (美浦) |
| 父 | ロードカナロア |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2020/06/07東京 | 安田記念 | 1 | 2着 | 芝1600 |
| 2020/11/01東京 | 天皇賞秋 | 1 | 1着 | 芝2000 |
| 2020/11/29東京 | ジャパンカップ | 1 | 1着 | 芝2400 |
東京は無双の強さ
2019年ノームコア
| ノームコア | |
| 馬主 | 池谷誠一 |
| 調教師 | 萩原清 (美浦) |
| 父 | ハービンジャー |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2020/03/29中京 | 高松宮記念 | 8 | 15着 | 芝1200 |
| 2020/05/17東京 | ヴィクトリアマイル | 5 | 3着 | 芝1600 |
| 2020/06/07東京 | 安田記念 | 7 | 4着 | 芝1600 |
| 2020/11/15阪神 | エリザベス女王杯 | 2 | 16着 | 芝2200 |
| 2020/12/13シャティン | 香港カップ | 4 | 1着 | 芝2000 |
好走と凡走がハッキリしていましたね
2018年ジュールポレール
| ジュールポレール | |
| 馬主 | GⅠレーシング |
| 調教師 | 西園正都 (栗東) |
| 父 | ディープインパクト |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2018/11/18京都 | マイルCS | 10 | 6着 | 芝1600 |
東京では好成績でした
2017年アドマイヤリード
| アドマイヤリード | |
| 馬主 | 近藤利一 |
| 調教師 | 須貝尚介 (栗東) |
| 父 | ステイゴールド |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2018/05/13東京 | ヴィクトリアマイル | 2 | 8着 | 芝1600 |
| 2018/11/11京都 | エリザベス女王杯 | 11 | 14着 | 芝2200 |
GⅠはこの1勝のみ
2015・2016年ストレイトガール
| ストレイトガール | |
| 馬主 | 廣崎利洋ＨＤ |
| 調教師 | 藤原英昭 (栗東) |
| 父 | フジキセキ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2015/10/04中山 | スプリンターズS | 1 | 1着 | 芝1200 |
| 2016/05/15東京 | ヴィクトリアマイル | 7 | 1着 | 芝1600 |
完全に覚醒しましたね
2013・2014年ヴィルシーナ
| ヴィルシーナ | |
| 馬主 | 佐々木主浩 |
| 調教師 | 友道康夫 (栗東) |
| 父 | ディープインパクト |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2013/06/02東京 | 安田記念 | 7 | 8着 | 芝1600 |
| 2013/11/10京都 | エリザベス女王杯 | 1 | 10着 | 芝2200 |
| 2013/11/24東京 | ジャパンカップ | 9 | 7着 | 芝2400 |
| 2014/05/18東京 | ヴィクトリアマイル | 11 | 1着 | 芝1600 |
| 2014/06/29阪神 | 宝塚記念 | 8 | 3着 | 芝2200 |
| 2014/11/16京都 | エリザベス女王杯 | 7 | 11着 | 芝2200 |
| 2014/12/28中山 | 有馬記念 | 12 | 14着 | 芝2500 |
見事な連覇でしたね
2012年ホエールキャプチャ
| ホエールキャプチャ | |
| 馬主 | 嶋田賢 |
| 調教師 | 田中清隆 (美浦) |
| 父 | クロフネ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2012/06/24阪神 | 宝塚記念 | 11 | 14着 | 芝2200 |
| 2012/11/11京都 | エリザベス女王杯 | 3 | 10着 | 芝2200 |
| 2013/05/12東京 | ヴィクトリアマイル | 12 | 2着 | 芝1600 |
| 2013/11/10京都 | エリザベス女王杯 | 4 | 6着 | 芝2200 |
| 2014/05/18東京 | ヴィクトリアマイル | 2 | 4着 | 芝1600 |
| 2014/06/08東京 | 安田記念 | 7 | 15着 | 芝1600 |
| 2014/11/16京都 | エリザベス女王杯 | 11 | 15着 | 芝2200 |
リピーターは存在するようです
2011年アパパネ
| アパパネ | |
| 馬主 | 金子ＨＤ |
| 調教師 | 国枝栄 (美浦) |
| 父 | キングカメハメハ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2011/06/05東京 | 安田記念 | 1 | 6着 | 芝1600 |
| 2011/11/13京都 | エリザベス女王杯 | 4 | 3着 | 芝2200 |
| 2012/05/13東京 | ヴィクトリアマイル | 1 | 5着 | 芝1600 |
| 2012/06/03東京 | 安田記念 | 4 | 16着 | 芝1600 |
3冠馬とはいえ厳しい世界
2010年ブエナビスタ
| ブエナビスタ | |
| 馬主 | サンデーレーシング |
| 調教師 | 松田博資 (栗東) |
| 父 | スペシャルウィーク |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2010/06/27阪神 | 宝塚記念 | 1 | 2着 | 芝2200 |
| 2010/10/31東京 | 天皇賞秋 | 1 | 1着 | 芝2000 |
| 2010/11/28東京 | ジャパンカップ | 1 | 2着 | 芝2400 |
| 2010/12/26中山 | 有馬記念 | 1 | 2着 | 芝2500 |
| 2011/05/15東京 | ヴィクトリアマイル | 1 | 2着 | 芝1600 |
| 2011/06/26阪神 | 宝塚記念 | 1 | 2着 | 芝2200 |
| 2011/10/30東京 | 天皇賞秋 | 1 | 4着 | 芝2000 |
| 2011/11/27東京 | ジャパンカップ | 2 | 1着 | 芝2400 |
| 2011/12/25中山 | 有馬記念 | 2 | 7着 | 芝2500 |
恐るべしサンデーサイレンスの血統
2009年ウオッカ
| ウオッカ | |
| 馬主 | 谷水雄三 |
| 調教師 | 角居勝彦 (栗東) |
| 父 | タニノギムレット |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2009/06/07東京 | 安田記念 | 1 | 1着 | 芝1600 |
| 2009/11/01東京 | 天皇賞秋 | 1 | 3着 | 芝2000 |
| 2009/11/29東京 | ジャパンカップ | 1 | 1着 | 芝2400 |
歴史に残るあのレース
2008年エイジアンウインズ
| エイジアンウインズ | |
| 馬主 | 太田美實 |
| 調教師 | 藤原英昭 (栗東) |
| 父 | フジキセキ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 出走なし | ー | ー | ー | ー |
これから楽しみだっただけに残念
2007年コイウタ
| コイウタ | |
| 馬主 | 前川企画 |
| 調教師 | 奥平雅士 (美浦) |
| 父 | フジキセキ |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2007/09/30中山 | スプリンターズS | 8 | 11着 | 芝1200 |
| 2007/11/18京都 | マイルCS | 13 | 14着 | 芝1600 |
サンデーの血はまれに激走します
2006年ダンスインザムード
| ダンスインザムード | |
| 馬主 | 社台レースホース |
| 調教師 | 藤沢和雄 (美浦) |
| 父 | サンデーサイレンス |
| GⅠ成績 | ||||
| 競馬場 | レース | 人気 | 着順 | 距離 |
| 2006/06/04東京 | 安田記念 | 4 | 5着 | 芝1600 |
| 2006/10/29東京 | 天皇賞秋 | 5 | 6着 | 芝2000 |
| 2006/11/19京都 | マイルCS | 3 | 2着 | 芝1600 |
もう少し国内マイルで見たかったですね
GⅠで活躍できる馬とそうではない馬の差が激しいです
ここへの照準が大きいレースですので、よほどの名馬でない限り勝利後活躍というストーリーは見えてこないようですね。
まとめ
如何でしたでしょうか。
最もヴィクトリアマイル馬に近い存在は以下のデータに多く該当した馬なのかもしれません
勝ち馬要素
・前走1人気、当日1人気
・前走阪神牝馬SかGⅠから参戦
・5歳以下
・「サンデーサイレンス系」
・馬体重422～498㎏
・ルメール騎手・戸崎騎手が騎乗
ヴィクトリアマイルというGⅠはここへと照準してくる調整力と、圧倒的なマイル適性が必要となってきます。
人気に捉われず、仕上がりが良い馬・GⅠでもブレない精神力をもったランナーはいるのでしょうか。
東京1600mGⅠというありふれた形態ながら難解なレースを克服するには適性・騎手ともに様々なデータを取り入れる時代になってきましたね。
勝利の女神はどの馬になるのでしょうか
